スマートコントラクト

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スマートコントラクトとは

スマートコントラクトとは、1994年に Nick Szabo によって提唱された概念であり、契約のスムーズな実行を目的として、コンピューターにより自動的に実行される決済処理プロトロコルを意味する。

仮想通貨Ethereumは、スマートコントラクトの実現に初めて成功したプラットフォームとして知られている。*1

もう少し詳しい定義

前掲の記事の冒頭では、スマートコントラクトの定義は以下とされている。

A smart contract is a computerized transaction protocol that executes the terms of a contract. The general objectives of smart contract design are to satisfy common contractual conditions (such as payment terms, liens, confidentiality, and even enforcement), minimize exceptions both malicious and accidental, and minimize the need for trusted intermediaries. Related economic goals include lowering fraud loss, arbitration and enforcement costs, and other transaction costs[1].

(訳)スマートコントラクトとは、契約の条件を実行するコンピュータ化された取引プロトコルのことです。スマートコントラクト設計の一般的な目的は、一般的な契約条件(支払い条件、先取特権、機密保持、さらには強制執行など)を満たし、悪意のある例外と偶発的な例外の両方を最小限に抑え、信頼できる仲介者の必要性を最小限に抑えることです。関連する経済的な目標には、詐欺による損失、調停費用、執行費用、その他の取引コストを削減することが含まれます

以下は上記の文中の terms of contract の意味をClaude3に聞いた結果である。

この文脈における "terms" は、契約の「条項」や「条件」を意味しています。 契約書では、契約当事者間の権利、義務、ルール、期待される行動などが詳細に記載されています。これらの個々の項目が "terms" と呼ばれます。例えば、支払い条件、機密保持義務、契約期間、契約解除の条件などが含まれます。 スマートコントラクトの文脈では、これらの契約条項がプログラムコードに翻訳され、条件が満たされた場合に自動的に実行されるようになっています。つまり、スマートコントラクトは、従来の契約書の "terms" を自動的に履行するためのデジタルシステムといえます。

契約が自動執行されると何が嬉しいのか? という話は、書籍『これからを稼ごう』にて以下のように説明されている。*2

ローンの遅延や故障が発生した場合には、購入者か販売者いずれかには、相手方への支払い義務が発生する。しかし、本当にそれが支払われるかどうかはわからない。拒否されるかもしれないし、のらりくらりされるかもしれない。(略)スマートコントラクトは、こうした契約条件の取り決めや証明・執行の方法までを自動化させるアプリケーションやプログラムだと考えてもらえばいい。ごく簡単に言えば、支払いが遅れたら、購入者の口座から販売者の口座に自動的に損害遅延金が移るようなプログラムが組めるということだ。

*1:書籍『これからを稼ごう』P105

*2:書籍『これからを稼ごう』P107-108